残り時間が少なければやることがはっきりする - 近代文明の弊[自分を見つめ]

テストが近づけばテスト勉強に集中する。

納期が迫れば納品の為の作業を最優先する。短期間に集中して間に合わせる。納品の付帯事項は後回しにする。とりあえず相手に納品を認めてもらう作業を優先する。

さて人生の残り時間がはっきりすれば何をするだろう。その時間が提示され、納得すればその時間を何に使うのだろう。人間は死ぬことが決まっている。誰にもこれを変えることはできない。

余命は最大120年。たった120年しかないのでやることに優先順位を付けて、こなしていかなければ、あっという間に寿命が尽きる。と考えている赤ん坊はいない。15〜20才の若者も追いつめられた切迫感はない。永遠に生き続けるつもりだろう。それでいい。

「永遠の僕たち」は切ない映画だった。

ガンの余命宣告を受けた人は余命を気にするだろう。医者が言うことがいつも正しい訳ではないが、ほぼほぼ当たっているだろう。

で、人生を見つめ直して余生の計画を立て直す。安穏(あんのん)とした生活より実感が出るのではないだろうか。

で、ガンでない老人は? 自分で余命を決めてみてはどうだろう。残り5年と決めて、どう全(まっと)うするか。健康寿命を延ばすために5年間、努力するのもよい。同窓会への出席や思い出造りの旅行、ルーツ探り。家族との会話を増やし死後を相談する。前向きに、5年で完成さする新しい事業を計画し、実現に努力する。

死を考えることはそんなに悪いことではない。

期限が5年だからのんびりとしていられない。

大切なことからやっていかないと間に合わない。