3年前の京大吉田寮に関する記事 ( 大学 )

これは3年前の、2015年の京大吉田寮に関する記事です。

京大吉田寮問題は築100年の吉田寮の老朽化による建て替えを建前にしています。

なるほど築100年ともなれば相当なモノなのでウッカリ納得してしまいそうです。それに対しては学生自治会は大学側に耐震補修工事を提案しています。

いっぽう新棟の吉田寮は2015年に完成しました。耐震性もバッチリです。

ところが京大当局は今回この新棟の学生に対しても退去通告を出してきたのです。

何が狙いかはこれではっきりします、「吉田寮の老朽化」は口実で、大学側は学生を追い出して廃寮したいのです。

つまり大学は学生の自主的な自治活動を破壊して管理大学にしたいのです。

(以上、当ブログ管理者)

京都

京大・吉田寮、今も変わらぬカオス感 ヤギ飼育、寄宿費400円

2015年04月23日

吉田寮生が飼育しているというヤギ。近隣住民が残り物の野菜を食べさせていた=2015年3月23日、左京区

 京都大学吉田寮に新棟(西寮)が完成しました。運営は学生の自治にまかされており、新築の棟でも、寄宿料400円と据え置きに。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したりする自由な雰囲気は、京大のシンボルとして知られています。

京都大学吉田寮の新棟(左)。右のイチョウ並木の奥にあるのは築100年を超える現棟=2015年3月23日、左京区

日本四大自治

 吉田寮は、東京大の駒場寮(すでに廃寮)、北海道大の恵迪(けいてき)寮、東北大の明善寮とともに「日本四大自治寮」に数えられています。寮の運営や入居者選考は寮生自身がしており、入寮者には自治活動に参加しなければなりません。

東大の駒場寮=2001年8月20日

 吉田寮は東京大の駒場寮(すでに廃寮)、北海道大の恵迪(けいてき)寮、東北大の明善寮とともに「日本四大自治寮」に数えられる。寮の運営や入居者選考は寮生自身が担い、入寮者には自治活動への参加が求められる。

 3棟をE字形につなげた現棟の木造2階建ての建物は13(大正2)年に完成したとされる。巨大なイチョウ並木の奥に玄関を構えた姿は独特の雰囲気を醸し出しており、学生や地域住民から長年親しまれてきた。

出典: 2015年4月21日:吉田寮に新棟完成 京大「現棟の建て替えを」 学生「補強工事で対応を」:朝日新聞紙面

ヤギやエミューを飼育

 吉田寮の特徴は、その突き抜けた自由さです。寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したり。ボロボロの木造建築のなかで昼間から酒を飲み、麻雀卓を囲みながら、哲学の話をするカオスな空間が今も残っています。

京大構内にある吉田寮=2004年3月

 寮生がヤギやエミューを飼ったりライブを企画したりする自由な雰囲気を京大らしさとして肯定的にとらえる人がいる一方、自治活動への参加が不要な安全で新しい寮を早くつくるべきだと考える人もいる。

出典: 2015年4月21日:吉田寮に新棟完成 京大「現棟の建て替えを」 学生「補強工事で対応を」:朝日新聞紙面

廃寮騒動では逮捕者も

 寮をめぐっては1982年、大学側が1986年3月での廃寮を決めたことで入居者らによる反対運動が起きました。抗議活動のなかで学生が逮捕される事態にまで発展しました。

 近年は主に耐震上の理由をあげて大学側が現棟の建て替えを求めていますが、補強工事で対応するべきだと主張する自治会との間で話し合いが続いています。現棟についての交渉と並行して、新棟の建設工事が進められていました。

 現棟の寮費は寄宿料400円のほか、光熱水費や自治会費を含めて月約2500円と格安です。大学は新棟の寄宿料として4700円を提示していますが、自治会と合意に達するまでは現棟と同じ料金にするそうです。

キャンパス内の掲示板には、吉田寮自治会が新棟完成を紹介するビラが貼られていた=左京区の京都大=2015年4月1日

寮をめぐっては82年、大学側が86年3月での廃寮を決めたことで入居者らが反対運動を展開。抗議活動のなかで学生が逮捕される事態にまで発展した。近年は主に耐震上の理由をあげて大学側が現棟の建て替えを求めてきた。現在は、補強工事で対応するべきだと主張する自治会との間で現棟の老朽化対策について話し合いが続く。現棟についての交渉と並行して、新棟の建設工事が進められていた。

出典: 2015年4月21日:吉田寮に新棟完成 京大「現棟の建て替えを」 学生「補強工事で対応を」:朝日新聞紙面

 大学によると、新棟は2013年11月着工。建設費は設計や事前の埋蔵文化財調査分を除き約8億円。鉄筋と木造が混合した地上3階、地下1階建てで、洗濯室や炊事室、サロンなどがある。居室は現棟と同じ相部屋で、収容定員は約95人。車いすの学生にも配慮したバリアフリーの居室や、エレベーターも備えられた。

 新棟だけでは全ての寮生は収容できず、今後も学生の一部が現棟に入居したまま大学との話し合いを続ける。現棟の寮費は寄宿料400円のほか、光熱水費や自治会費を含めて月約2500円と格安。大学は新棟の寄宿料として4700円を提示しているが、自治会と合意に達するまでは現棟と同じ料金にするという。

出典: 2015年4月21日:吉田寮に新棟完成 京大「現棟の建て替えを」 学生「補強工事で対応を」:朝日新聞紙面

「起業して失敗しても生きていける」

 ウェブソリューション事業を手がける「ゆめみ」の片岡俊行さんは吉田寮出身です。片岡さんは、2013年7月29日号の週刊誌アエラの記事で、吉田寮についてこう振り返っています。

 「吉田寮では月2千円くらいで暮らせていたから、起業して失敗してもなんとか生きていけるかな、と思っていました。大学院は休学、留年を繰り返して、そのまま起業。大学発ベンチャーじゃなくて、大学脱ベンチャーです(笑)」

 ウェブソリューション事業を手がける「ゆめみ」代表取締役の片岡俊行(36)は吉田寮出身。高3のとき、時々高校を休んで京大の授業を聴きにいったが、「潜り高校生」の存在も黙認されていた。京大理学部に入学した後はほとんど授業に行かず、独学で数学や物理を学んだ。大学院は情報学研究科に進み、同じ研究室にいた深田浩嗣(36)らとともに、ゆめみを創業。

吉田寮では月2千円くらいで暮らせていたから、起業して失敗してもなんとか生きていけるかな、と思っていました。大学院は休学、留年を繰り返して、そのまま起業。大学発ベンチャーじゃなくて、大学脱ベンチャーです(笑)」

https://withnews.jp/article/f0150423000qq000000000000000G0010701qq000011894A